商品概要

Multi_Bollinger は、通常のボリンジャーバンド(Bollinger Bands)の機能を大幅に拡張した、MetaTrader 4(MT4)用のカスタムインジケーターです。MT4 Build 1353以降に対応しております。

ボリンジャーバンドは非常に有名で、大変人気のあるインジケーターですので、ご使用されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、通常のボリンジャーバンドには様々な不満点があり、使い勝手が良いとは言えません。

そのボリンジャーバンドの弱点を克服するべく開発したのが Multi_Bollinger(マルチボリンジャー)です。

Multi_Bollinger には、通常のボリンジャーバンドには無い次のような機能があります。

・±1σ,±2σ,±3σを同時に表示可能
・±1.5σ等のラインを表示することも可能(最大3種類、自由に設定可能)
・メソッドパラメーターにより、単純移動平均(SMA)、指数平滑平均(EMA)、平滑平均(SMMA)、加重平均(WMA)、T3移動平均(T3MA)、ハル移動平均(HMA)を使用可能
・各シグマのライン毎(MAも同様)に表示、非表示を切り替え可能
・各シグマのライン毎(MAも同様)に、ラインタッチでアラートを鳴らすことが可能
・各シグマのライン毎(MAも同様)に、ラインタッチでメール通知することが可能
・各シグマのライン毎(MAも同様)に、ラインタッチでそれぞれ別のWAVファイルを再生することが可能
・各シグマのライン毎(MAも同様)に、ラインタッチでプッシュ通知することが可能
別売りの MetaTrader Mail Manager を使用すれば、メール通知時にインジケーターをセットしてあるチャートの画像を添付可能
・擬似的に、5分足に1時間足のような上位時間足のボリンジャーバンドを表示することが可能(擬似マルチタイムフレーム機能についての項で詳しくご説明します)

別売りの MetaTrader Mail Manager を利用すれば、通知メールにチャート画像を添付することも可能です。
MetaTrader Mail Manager についてはこちら

機能詳細、注意事項

初期値では、±1σ,±2σ,±3σのバンドが表示されるように設定されています。
しかし、設定値を変更することにより、±1σ,±2σ,±3σではなく±1σ,±1.5σ,±2σのようなバンドを表示することも可能となっています。
もちろん、±0.5σ,±1.5σ,±2.5σのようなバンドを表示することも可能です。
つまり、ご自身の好きなシグマ値を3つまで指定して、表示することが可能です。
逆に、±1σのみを表示したり、MAのみを表示することも可能ですし、±2σを表示しないで±1σ,±3σのみを表示するようなことも簡単に出来ます。

それぞれのラインにタッチしたタイミングで、アラートやメール送信、プッシュ通知やWAVファイルを再生することも可能です。
タイミングとしては、タッチした瞬間で、足が確定した時ではありません。
また、同じ足で複数回アラートが鳴ったり、メール送信やプッシュ通知、WAVファイルを再生することはありません。
ただ、同じ足で±1σにタッチし、すぐに±2σ、±3σにタッチすることもありますから、この場合はそれぞれのラインタッチ時に1回ずつ、さらにMAタッチでもアラートやメール送信することも出来ますから、同一の足で最大4回アラートが鳴ることもあります。
従って、同じ足で+1σを行ったり来たりするような場合は、その足では1回しかアラートが鳴らないということになります。

ラインタッチでアラートを鳴らすことが可能ですので、例えば+2σラインの内側から+2σラインの外側にローソク足がはみ出した場合はもちろん、逆に外側から内側に入ってきたタイミングでもアラートが鳴ります。
逆に、+2σラインの内側から+2σラインの外側にローソク足がはみ出した場合のみアラートを鳴らし、外側から内側に入ってきたタイミングではアラートを鳴らさない、といったことは出来ませんのでご注意下さい。
とにかくタッチしたらアラートを鳴らす、ということが出来るということです。

通常のボリンジャーバンドでは、単純移動平均(SMA)を用いたバンドしか表示出来ませんが、Multi_Bollinger は指数平滑平均(EMA)、平滑平均(SMMA)、加重平均(WMA)、T3移動平均(T3MA)、ハル移動平均(HMA)を用いたバンドを表示することが出来ます。

シフトパラメーターを使用することでボリンジャーバンドを左右にずらすことも可能です。ですが、シフトパラメーターに0以外を指定した場合、アラート、メール送信、プッシュ通知、WAVファイル再生等すべての通知機能は使用できません。ご注意ください。

擬似マルチタイムフレーム機能について

このインジケーターを特徴付ける機能として、通常のMTFとは違った擬似MTF機能があります。
MTFインジケーターと言うのは、例えば15分足に1時間足のインジケーターの状態を表示することが出来たりするわけですが、その特性上リペイントが起こってしまいます。
つまり、15分足のチャート上で、確定したローソク足のインジケーターの表示が、後から変化してしまいます。
ということは、リアルタイムで見た場合のインジケーター表示状態と、後から見た状態では違うことがあるということです。
これは、過去検証を行う際に非常に大きな問題となることがあります。

その問題を解消したのが擬似MTF機能なのです。
擬似MTF機能と言うのは、通常のMTFインジと同じように例えば15分足に1時間足の状態を表示することが可能です。
ではなぜ”擬似”なのか。ここでは話を簡単にするために移動平均でご説明します。
例えば、5分足の3倍が15分足と考えると、15分足の20移動平均は、5分足の60移動平均と似ていると言えますよね?実際にチャートに表示して比較してみてください。
この考え方から、通常のMTFインジと同様に5分足チャートに1時間足チャートの状態を表示するような事を可能としています。
これが擬似MTF機能です。
擬似MTFを使用したインジケーターの表示は、通常のMTFインジの表示と多少異なりますが、非常に近い形となります。

擬似MTFと通常のMTFインジの違い

■メリット
・擬似MTFインジケーターはリペイントしない。つまり確定したローソク足のインジケーターの表示状態は変化しない。
・EAから読み込んで、バックテストでも使用可能。(通常のMTFインジは基本的にバックテスト時には使用できません)
■デメリット
・通常のMTFインジの表示とは多少異なる。
・5分足に日足の状態を表示する場合等は、5分足のデータだけで表示データを計算するため、表示するためにはローソク足の本数が通常より多く必要となる。これにより、足切替時やインジケーターをチャートにセットした時により多くの計算を必要とし、チャートが重くなることがある。

擬似MTFに関する追加情報につきましてはこちらの記事をご参照下さい → MTFインジとは違う擬似MTFインジとは?

もちろん通常のMTFインジケーター同様、上位時間足全てのボリンジャーバンドを表示することが可能です。例えば5分足チャートなら5分足のボリンジャーバンドはもちろん、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足のボリンジャーバンドを表示可能です。

では、実際に表示を見ていただきましょう。
以下の画像は、Multi_Bollinger の擬似MTF機能を使用して、15分足に1時間足のボリンジャーバンドの状態を表示したもの(上)と、Multi_Bollingerを1時間足にセットしたもの(下)です。※15分足は比較しやすいよう、横軸を縮小してあります。ほぼ同じような表示なのではないでしょうか?

通常のMTFインジケーターでは、1時間足のボリンジャーバンドを5分足に表示すると、ラインがガタガタと滑らかでない表示になります。
しかし、擬似MTFでは当然のことですが滑らかに表示されます。
また、MTFの場合は1時間足のボリンジャーバンドを5分足に表示すると、5分足の確定した足のバンドの形状が後から変化してしまいます。
これはMTFインジケーターの宿命でもありますが、擬似MTFであるMulti_Bollingerであれば、確定した足のバンドの形が変わることはありません。
さらに、MTFインジケーターの場合、バックテスト時に正常な値が取れないという問題があります。
これも、擬似MTFであるMulti_Bollingerであれば、バックテスト時であってもまったく問題なく正常な値が取れます。

スパンモデルを実践されている方も、5分足に1時間足のボリンジャーバンドを表示することが出来ますので便利にご利用いただけるかと思います。
ボリンジャーバンドを使用した手法はたくさんありますので、工夫次第で色んなシーンに役立つインジケーターに仕上がっています。

同梱物
・Multi_Bollinger.ex4 (MT4用インジケーター)
・PDFマニュアル
更新情報

■2018/07/27 アップデート
・MetaTrader Mail Manager に対応しました。

■2018/07/26 アップデート
・プッシュ通知に対応しました。プッシュ通知を使用すると、スマホにインストールしたMT4に直接通知を送信することが可能ですので、メール通知と違って見落とすことが少なくなると思います。